ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2015.5.6 01:06

尊皇攘夷がわからぬ者は保守ではない


NHK大河の『花燃ゆ』が面白くないのは当時の武士や草莽の

感覚が全然分からないからである。

主人公の感覚が完全に現代人の生命至上主義で、松下村塾の

志士たちの天下国家への憂慮と野望を微塵も理解していない。

登場する女たちは、ただ現代風の平凡な暮らしに、志士たちを

閉じ込めることだけに執着している。

なぜあなたたちは危険なことばかりするの?

なぜ暗殺なんて犯罪を考えるの?

私は夫と平凡な暮らしがしたい、何も起こらない平穏な人生を

望むのに、危険なことばかりしないでちょうだい・・・なんて

言ってる女なんかウザくてしょうがない。

俳優のせいではない。脚本がそうなっているのが悪い。

 

アメリカ議会で演説した安倍首相を誇りに思っている国民は、

吉田松陰の「留魂禄」の意味がわかるのだろうか?

 

「討たれたる吾をあわれと見ん人は君を崇めて夷払えよ」

「七たびも生きかへりつつ夷をぞ攘はんこころ吾れ忘れめや」

 

どうせ「尊皇攘夷」なんて時代錯誤としか思ってないのだろう。

安倍首相などは、

「夷(アメリカ)崇めて君(天皇)払えよ」になってしまって

いるのだから。

尊皇攘夷を現代人に共感させることができなければ、幕末から

明治を描く意味などない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

次回の開催予定

第119回

第119回 令和6年 11/2 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

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